ブログ|佐賀市高木瀬東で内科・病院をお探しの方は【鶴田内科】まで

top > ブログ

帯状疱疹ワクチンが認知症予防に?最近の研究で注目の「シングリックス」接種

「帯状疱疹のワクチン、受けた方がいいですか?」
最近、こういったご相談が増えてきました。

特に60歳以上の方を中心に、帯状疱疹のリスクが高まることが知られており、発症すると発疹や強い神経痛が長引く厄介な病気です。

帯状疱疹とその予防

帯状疱疹は、子どもの頃にかかる「水ぼうそう」のウイルス(VZV:水痘・帯状疱疹ウイルス)が、大人になってから再活性化することで起こります。

その予防には2種類のワクチンがあります:

  • 生ワクチン(従来型)
  • 組み換え型ワクチン「シングリックス」

現在は「シングリックス」が主流で、多くの自治体で接種費用の補助が始まり、接種希望者が増えています(補助の有無はお住まいの地域によって異なります)。

注目の研究:シングリックスと認知症リスクの関係

最近、以下のような報告があります(Nature Medicine, 2024年10月号)。

65歳以上でワクチンを接種した20万人以上のデータを分析した結果、以下のことがわかりました:

  • 認知症と診断されるまでの期間が平均164日延長
  • 女性では+222日、男性では+122日と、女性でより顕著
  • 特にアルツハイマー型認知症に対して予防効果が見られる可能性

なぜ認知症予防に?

なぜワクチンが認知症を防ぐのか、はっきりしたメカニズムはまだ分かっていませんが、以下のような仮説が考えられています:

  • 水痘ウイルスが再活性化し、脳に炎症を起こすことで認知症を引き起こす可能性
  • ワクチンによりその再活性化を防ぐことで、慢性的な炎症を抑えられる
  • シングリックスには免疫を強く刺激する成分(アジュバント)が含まれており、それが効果を高めている可能性

接種費用について

シングリックスは2回接種が必要です。
※佐賀市在住の場合、1回あたりの接種費用は6500円となっています。
(2回で13000円になります)

補助制度の詳細はお住まいの市町村によって異なりますので、受付またはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

当院からのおすすめ

帯状疱疹の予防だけでなく、認知症のリスクも下げる可能性があるワクチンです。
以下のような方は、ぜひ接種をご検討ください:

  • 50歳以上の方
  • 過去に帯状疱疹を経験したことがある方
  • ご家族に認知症の既往がある方
  • 将来の健康リスクを減らしたいとお考えの方

ご相談はお気軽に

「ワクチン、受けた方がいいかな?」と思ったら、
まずはお気軽に佐賀市 鶴田内科までご相談ください。